合う色と合わない色

色環を利用してみる

合う色と合わない色は何か、このような根本的な疑問は私の手に余ります。あまりに複雑で、数学的なルールがあるような気もしますし、あるいは心理学も絡んでくるかもしれません。どんな和音が心地よく、どんな音が和音でないのかを口で説明するようなもので、テーラーには手にあまります。

しかし、しばしば尋ねられることでもありますし、日頃の経験上から思うところを無責任にも書いてみたいと思います(間違いなく無謀です)。参考程度にして下さい。

spectle

これは学校で習う光をバラバラにしたもの、スペクトルです。赤橙黄緑青藍紫と習った方も見えるかもしれません。

color1

これを光の三原色に単純化して更に円にします。ここで、当てずっぽうの経験でいえば、この一つの円の近くの色ほど合わせやすく、遠くになるほど合わせにくい。

例えば青に着目して下さい。青とその隣の水色や紫はまだ比較的連続しています。しかし、それを離れて緑、赤となると、これはもはや別の色です。ましてや黄色ともなると、相当に難しい。

この反対側にある色を補色の関係にあるといいます。補色の関係を合わせるのは難しいですが、アクセントとしては十分に使えます。例えば青と黄色を合わせる場合には青のスーツ、あるいはシャツに黄色のネクタイを小さく見せれば、相当に格好良い。ただここまで原色の服はめったにありませんから、スペクトルを円環にして荒くしたものを下記にあらわしてみます。

色環

color2

色がはっきりと出ておらず難しいですが、これで、勘を働かせてみて下さい。まずメインのカラーを決めます。そのベースカラーを中心に三角形を作ります。この三角形の範囲の中で作れば、グラデーションですから、まず無難です。またメインの色を決めた後、その向かい側の色(補色)を、ほんの少しだけアクセントに使った場合は、その部分が目立ち映えてみます。

もっとも色の使い方として困難であるのは、90度位置にある色の関係です。極端なものとして「橙と紫」など。これはアクセントとしても使えません。補色ほどには双方が双方を強調しないからです。またメインカラーを作るわけにもいきません。離れ過ぎていてまとまりがとれないからです。

グラデーションよりは冒険的で、補色関係よりは冒険的ではありませんが、中途半端でまとまりの取れない雑然とした雰囲気を作り出しやすいです。こういう色使いは色の魔術師にお願いした方が良いかもしれません。

こんなところでいかがでしょう、これが基本だと思われます。参考になりましたでしょうか。