金ぐせ

おさめ方の世界標準

21-1

新年第1回の更新は、ちょっと尾籠ですけれども、体に丁度あったズボンを履いた時、男性では右か左かどちらに“モノ”を納めるのかについてです。

この右派・左派を尋ねるアンケートをラジオか何かで耳にした事があります。右派左派入り乱れて、「なぜ右・左」なのか、議論にもなっていました。具体的にどのような議論だったかは忘れてしまいましたけれども、とても珍妙な議論であったのは間違いありません。

ズボンを履いたとき、モノが自然と左に収まるように右側を1〜2cm程度カットします。結果として左側に少し余裕が出てきます。これを金ぐせと言います。海外の職人では、このくせの量や位置を確認するため、採寸時に男性のモノの位置を確認する方が存在するらしいのですけれど、さすがに日本では聞いた事がありません。

右にも左にも向かったら

写真に撮ってみようと思ったのですけれど、奇麗に写真が撮れませんでした。西欧人はモノが大きいですから、非常に分かりやすいのですけれど…。そこで左ではなく、逆の「右に収めた場合」に、どれくらい見苦しくなるか、写真に撮って見ました…が、想像を超えてみっともない様子でしたので、やはり省略させてください。この金ぐせ、ご紹介するのもなかなか手強いです。

ところで、10数年前から金ぐせが「ない」ズボンが徐々に増えてきました。体よりも大きなズボンが流行したからかもしれません。下半身にぴったりあっているため、余分なモノを確保する余裕が必要になるのですから、体よりも大きなズボンを身に着ければ金ぐせは不要であるわけですね。

逆に言えば、“モノ”が右にも左にも転向して節操がなく収まってしまうというのは、ただそれだけで体よりも大きすぎるズボンを履いているという訳です。恐らく、そのために前述のラジオで、当時「右派・左派」の議論が起こっていたのかもしれませんね。

これがあるか無いかは、慣れていませんと一見では分かりませんから、なかなか既製服を買うのも難しくなってきました。もっとも、金ぐせがなくても履けてしまうズボンというのは、随分と下腹部が膨らんで見えるはずですから、そのような姿を避ければ問題がないとも言えます。

2005.01.06